真空管制御の+200Vレギュレーター

6C19Pなどを使用した3台の真空管パワーアンプは、低電圧化を施した後はずっと動き続けている。気になるところが出てきたので修正することにした。きっかけは、電源スイッチをONにしたときに電源内部でコロナ放電のような光を見たからである。電源の天板をスペーサーで浮かせているので隙間から内部の光が見えたのだ。

すぐに電源OFFにしたが、白っぽい煙が内部に漂っていて放電時特有の臭いがある。完全に壊れたと思い込み、プラグ類を外して分解してみたが変色や破裂は見当たらず、接続し直して電源を入れると今まで通り動作した。とりあえずホッとした。

しかし放電の光を見たのは確かで、この際対策を行なうことにした。ずっと気になっていたことがある。それは200Vレギュレーターだ。そもそもこのレギュレーターには、AC247V端子から傍熱整流管6BY5を通して約250Vが35秒掛けて入力されるようになっていた。これを、AC177V端子からV19Eダイオードで整流するようにしたため電源スイッチを入れた直後に250V掛かるようになってしまった。このレギュレーターは制御用に6AK5傍熱管を使うため数十秒間は不安定だ。200VRegHeater.jpg
真空管に電流が流れない時には、出力へは入力がスルーしてしまうはずだ。LTSpiceで電圧を調べる。五極管には6SJ7を割り当ててみた。これはヒーターが温まるまでの過渡期はモデルに反映されていないので、MOSFETとCR回路でタイマー動作をさせて同じ状態を作ってみる。
200VRegHeaterWave.jpg
電源はスタート時0V、0.5秒後に270V、5.5秒間キープしてその後4秒で0Vに戻るようにしたが、見たいのは前半部分である。MOSFETはこのCR回路では1.3秒でONとなるようだが、それまでは電源電圧がそのまま出力されている。

このことはシミュレートするまでもなく想像できでいた。しかしこうやってLTSpiceで示されると、やはり対策は必要だ。レギュレータ入力部のダイオード2個とPNPTrに接続する100kΩをMOSFETのタイマーでアースから切断すればその間は全てのTrがOFFになるのでいい方法だと思ったが、それでは各Trに250V掛かってしまい2SC2240などは耐圧が不足し壊れてしまう。整流後の250Vそのものを切断する必要がある。PchMOSFETを使ってONOFFするのも、高耐圧品が最近は枯渇していて不可能だ。サイリスタやトライアックを使うのが良いようだ。

+200Vレギュレーターの出力にテスターを繋ぎ、ビデオ撮影して電源ON以降の電圧推移を記録してみた。IMG_20191125_124143.GIF
電源OFF・・0V
電源ON 0秒・・250V
11秒・・電圧下降
12秒以降・・200V
となって、やはりON直後はレギュレーターとして動作していない。11秒後から真空管6AK5が動作し始めて200Vに制御される。だから、11秒以上はレギュレーター入力を遮断したい。

タイマーを用意する。90秒で+ー160Vをスタートさせるタイマー回路から、74HC4040出力ーQ11 15番ピンとSolidStateRelayを組み合わせてみる。トライアックは直流ならONし続けるし、電流が切れればOFFになるからリセット回路は要らない。Q11出力は45秒後にONレベルHighとなる。これでSSRをONにすれば、90秒後にQ11がOFFレベルLowとなってもアンプが接続されていればONのままだ。

傍熱管は11秒でウォームアップするというのは知ってはいたが、実際に確認できてしまった。WE396Aなどもそうなのかも知れない。とにかくこれでタイマーを追加しようと思う。

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